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遺伝子を操る-ゲノム編集とは何か-を受講しました!

くろまろ塾運営ボランティア スタッフ2018年11月09日 09:00 |

こんにちは!
くろまろ塾ボランティアの後藤です。よろしくお願いします。
特別講座 「ゲノム編集がもたらす食の変化の可能性を考える」を受講しました。
このシリーズは
[1]必須講座 遺伝子を操る-ゲノム編集とは何か-
を受講したうえで、
[2]選択講座[A]養殖魚のバイオテクノロジー ゲノム編集マグロと遺伝子組み換えサケを例に
[3]選択講座[B]マダイ・トラフグ養殖へのゲノム編集技術の活用に向けて
[4]選択講座[C]ニワトリのゲノム編集
のいずれかの講座で講義とグループワークに参加するものです。
今回は[1]必須講座 遺伝子を操る-ゲノム編集とは何か―をレポートします。

講師の大阪府立大学教授 小泉望先生は、「ゲノム編集の未来を考える会」の代表で、ゲノム編集の可能性や問題点について、市民を交えて多面的に対話をおこない、様々な視点から多様な立場の人が議論する場を設ける活動を行っておられます。新しい技術が社会で使われるには一般の方を含めた様々な立場の人の意見が反映されることが大切だとのお考えからです。
この活動には、京都大学、大阪大学、奈良・一条高校、大阪いずみ市民生協などに加えて、くろまろ塾も参画させていただいているそうです。第2回目講座からのグループワークは、研究者の方々へ市民の声を届ける良い機会になったのではないでしょうか。

最初に、すべての生物の性質を決めているのは遺伝子(gene)であり、遺伝子の本体はDNA(デオキシリボ核酸)という物質であること、さらに1つの生き物の遺伝子(DNA)の配列全てをゲノム(genome)と呼ぶこと、そして遺伝子は設計図であり実際に体の中で働くのは酵素などのタンパク質であることなど基本事項を確認しました。○×を挙手することで理解度をチェックしながら、丁寧に教えてくださいました。
詳しくは、くろまろ塾講座の講座資料を閲覧ください。今回の講座で配布された資料は、キックス3階の「交流サロン」または図書館でお読みいただくことが出来ます。

次に、トマトを例にあげて、毒があった野生種から現在の種類が豊富で美味しいトマトへ、どのようにして品種改良が進められたのかを、自然に発生する突然変異の利用、交配育種、遺伝子組み換え技術と歴史を辿って学びました。

新しい品種を作り出す方法は様々ですが、どれも遺伝子の変化による性質の変化を利用していることを改めて理解しました。交配による品種改良ではかけあわせを繰り返すのに長い年月が掛かることや、近年は放射線や化学物質等を使って突然変異を起こすことで品種改良を行っていることも知りました。普段気にすることもなく食べている白いエノキタケが放射線照射で品種改良されたものだと知って驚きました。
遺伝子組み換え技術やゲノム編集技術がその延長線上にあること、やたら不安に思って拒否するだけのものではないことを理解できました。

そこで、ゲノム編集ですが、この技術を使えば特定の遺伝子を効率よく改変することができます。2012年にCRISPR/Cas9と呼ばれる方法が登場したことをきっかけに、ゲノム編集技術は急速に進歩しています。
アメリカでは、まずゲノム編集で切っても茶色くならないマッシュルームが作り出されたそうですが、日本でもさまざまな研究が進められています。
この講座では、第1回目は子どもの好きな「カレーライス編」として、ジャガイモとタマネギを取り上げました。ちなみに、平成生まれの子供の好きな食べ物の1位はカレーライス、2位は寿司だそうです。第2回目からは「にぎり寿司編」として、マグロ、マダイ、サケ、たまご等が取り上げられます。

カレーライスの材料といえば、まずジャガイモですが、ジャガイモの芽や緑色になった部分にはソラニンという有毒物質が作られるため、私たちは調理する時にジャガイモの芽を取らなければなりません。小学校で栽培されたジャガイモを食べて食中毒を起こしたと新聞記事になることもあります。
大阪大学の村中教授らは、ゲノム編集により毒素を作る酵素の遺伝子を破壊して、毒素を作らないジャガイモを創り出すことに成功しました。

次はタマネギですが、ゲノム編集ではありませんが、重イオンビームにより育種された涙の出ないタマネギ(スマイルボール)がすでにハウス食品から発売されています。このタマネギを作ったハウス食品の今井さんは、2013年イグノーベル賞を受賞されたそうです。
このタマネギは辛くないのでサラダ用には良いそうですが、炒めても風味が出ないので、さらにゲノム編集で改良する研究が続いています。

今回は、ゲノム編集の基礎的な知識を教わりました。遺伝子組み換え作物(GMO)とゲノム編集作物の違いを教わり、ゲノム編集ではターゲットの遺伝子をつぶすだけなので、突然変異と何ら変わらないということも知りましたが、本当にGMO規制を必要としないほど安全なものなのでしょうか。詳しい知識がないので不安が残ります。
講義後の質問でオフターゲットという狙っていない遺伝子を切ってしまう可能性の話も出ました。
選択講座では、さらに深い内容の講義と参加者の皆さんのご意見が聴けたことでしょう。

以下に参加者の受講後アンケートでいただいた感想をご紹介します。

◆すべての生命を自由操作出来る事に対して、不安あり。
◆むずかしい専門用語を、あまり使わず説明していただきました。
◆遺伝子組み換えとゲノム編集との違いが判り、良かった。
◆ゲノム編集が品種改良の新技術として身近なものに感じることが出来た。
◆対話型でとてもおもしろかったです。内容も大変わかりやすく、ありがたかったです。

最後に、受付のボランティアの皆さま、お疲れさまでした。

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